
LiNCS SKIN CLINIC

一般皮膚科診療
主な症状

主な病気
かゆみ
乾燥、アレルゲン(花粉・ダニなど)、湿疹、皮膚炎、虫刺されなどで皮膚に刺激が入ります
マスト細胞がヒスタミンを放出
刺激を受けると、皮膚内のマスト細胞がヒスタミンなどの炎症物質を放出します。
かゆみ神経が興奮 ヒスタミンが 皮膚のC線維(かゆみ神経)を刺激→ 電気信号が脊髄を通って→ 脳へ伝達
ここで「かゆい!」と感じます。
掻くとさらに悪化
掻くことで皮膚バリアがさらに壊れる 炎症が悪化
さらにヒスタミンが出る
こうして「かゆみの悪循環」が完成します。
皮膚の痛み
皮膚の「痛み」が出る仕組み
皮膚に炎症・障害が起こる
湿疹、皮膚炎、やけど、菌・ウイルス感染(例:帯状疱疹)
、亀裂、びらんなどで 皮膚細胞が傷つく
炎症物質が放出される
傷ついた細胞や免疫細胞からプロスタグランジン、ブラジキニン、サイトカイン、サブスタンスPなどが放出されます。
これらが「痛みの増幅物質」です。
痛み神経(侵害受容器)が刺激される
皮膚には⚡ Aδ線維(鋭い痛み)、 C線維(じわじわした痛み・灼熱感)があり、炎症物質で過敏化します。
少し触れただけでも痛い状態(アロディニア)になることも
脳で「痛み」として認識
信号は皮膚 → 脊髄 → 視床 → 大脳皮質へ伝わり、「痛い」と感じます。
慢性化すると…炎症が長引くと
神経が過敏になる、神経が増殖する、中枢感作が起こる
帯状疱疹後神経痛のような状態になります
黒いできもの
ほくろ(母斑)ぼはん
仕組み
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表皮基底層のメラノサイトが増殖
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メラニンを多く含む細胞(母斑細胞)が巣状に集まる
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表皮内〜真皮内に存在すると黒〜茶色に見える
老人性疣贅(脂漏性角化症)
仕組み
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加齢や紫外線で表皮細胞が増殖
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角質が厚くなり、メラニンも増える
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「貼り付いた」ように隆起する
色素沈着(炎症後色素沈着)
仕組み
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ニキビ・湿疹・虫刺されなどの炎症
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メラノサイトが刺激されメラニン過剰産生
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表皮または真皮に色素が沈着
血豆・血栓(黒く見える血液)
仕組み
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外傷や圧迫で血管が破綻
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血液が皮下に溜まり酸化
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黒〜紫色に見える
膿んだ
皮膚のバリアが壊れる
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傷・擦り傷
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毛穴の詰まり(ニキビ)
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虫刺され
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湿疹で掻破
表皮バリアが破綻すると、細菌が侵入しやすくなります。
細菌が侵入・増殖
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代表的な菌:
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黄色ブドウ球菌
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溶連菌
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皮膚内で増殖すると、体は「異物侵入」と認識します。
免疫反応が起こる
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血管が拡張し、白血球(特に好中球)が集まります。
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炎症の4徴:🔴 発赤、🔥 熱感、💥 腫脹、😣 疼痛
カサカサした
皮膚のバリア構造が弱くなる
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皮膚の一番外側「角質層」は 角質細胞(レンガ)
セラミドなどの細胞間脂質(セメント)でできています。 -
この“レンガとセメント構造”が乱れると、水分保持ができなくなります。
水分が逃げる(TEWL増加)
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角質層が壊れると 経皮水分蒸散量(TEWL)が増加皮膚内の水分が外へ逃げる 皮脂も減少 表面が硬く・ザラザラ・白く粉をふく状態になります。
乾燥が炎症を誘発
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乾燥する
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微小な亀裂が生じる
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外的刺激が侵入
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軽い炎症が持続
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かゆみ神経が刺激されやすくなります。
乾燥 → かゆみ → 掻破 → さらに乾燥」の悪循環
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掻くことで
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バリアがさらに破壊
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炎症が増強
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セラミド減少
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慢性化すると湿疹化します。
湿疹と皮膚炎
湿疹・皮膚炎は、皮膚に赤み・かゆみ・ぶつぶつ・水ぶくれなどが生じる炎症の総称です。
【原因】
原因はさまざまで、乾燥、汗、摩擦、金属や化粧品によるかぶれ(接触皮膚炎)、体質が関係するアトピー性皮膚炎などがあります。初期は赤みやかゆみが中心ですが、悪化するとジュクジュクしたり、かさぶたや皮むけを伴うこともあります。かゆみにより掻き壊すとさらに炎症が広がり、慢性化することも少なくありません。
【治療】
治療は原因の除去と保湿、炎症を抑える外用薬(ステロイドや非ステロイド薬)を適切に使用することが基本です。 症状が長引く、繰り返す場合は自己判断せず、皮膚科で原因を確認し、適切な治療を受けることが大切です。
接触性皮膚炎
接触性皮膚炎は、皮膚に触れた物質が刺激やアレルギー反応を引き起こし、赤み・かゆみ・ぶつぶつ・水ぶくれなどが生じる病気です。いわゆる「かぶれ」と呼ばれ、日常生活の中で誰にでも起こり得ます。
【原因】
原因は大きく2つあり、洗剤・汗・摩擦などによる刺激性接触皮膚炎と、金属・化粧品・植物・ゴム製品などに対するアレルギー性接触皮膚炎があります。同じ物に触れても発症する人としない人がいます。
【治療】
治療の基本は原因物質を避けることです。炎症が強い場合はステロイド外用薬などで炎症を抑え、かゆみには抗ヒスタミン薬を使用します。繰り返す場合はパッチテストで原因を特定することも重要です。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、強いかゆみを伴う湿疹を慢性的に繰り返す病気です。乳幼児から成人まで幅広い年代にみられ、良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。皮膚が乾燥しやすく、赤みやぶつぶつ、じゅくじゅく、皮むけなどが生じます。かゆみにより掻き壊すことでさらに悪化し、生活の質(QOL)に大きく影響することもあります。
【原因】
主な原因は、皮膚のバリア機能の低下と体質的なアレルギー傾向です。皮膚の水分保持力が弱く、外からの刺激(汗、ほこり、ダニ、花粉、ストレスなど)が侵入しやすくなることで炎症が起こります。遺伝的要因も関与するとされ、家族にアレルギー疾患(喘息や花粉症など)がある場合にみられやすい傾向があります。
【治療】
治療の基本は「保湿」と「炎症を抑えること」です。毎日のスキンケアで皮膚のバリア機能を保ち、症状がある部位にはステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などを適切に使用します。重症例では内服薬や生物学的製剤を用いることもあります。自己判断で中断せず、医師と相談しながら長期的にコントロールしていくことが大切です。
ニキビ
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、毛穴に炎症が起こる皮膚の病気で、思春期に多いものの成人にもみられます。額・頬・あご・背中など皮脂の多い部位にできやすく、白ニキビ・黒ニキビから赤く腫れた炎症性ニキビまでさまざまです。繰り返すと色素沈着やクレーター状の瘢痕が残る ことがあり、早めの治療が大切です。
【原因】
主な原因は、①皮脂分泌の増加 ②毛穴の詰まり(角化異常)③アクネ菌の増殖 ④炎症です。思春期のホルモン変化、ストレス、睡眠不足、化粧品の影響、マスク蒸れなども悪化要因になります。間違ったスキンケアや過度な洗顔も皮膚バリアを壊し、かえって悪化させることがあります。
【治療】
治療は毛穴の詰まりを改善する外用薬(アダパレン、過酸化ベンゾイルなど)や抗菌薬外用が基本です。炎症が強い場合は内服抗菌薬を併用することもあります。保険診療での標準治療を継続することが重要で、自己流のケアに頼らず、症状に合わせた治療を続けることで再発予防とニキビ跡の軽減が期待できます。
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹(じんましん)は、突然皮膚が赤く盛り上がり、強いかゆみを伴う発疹が出る病気です。数十分から数時間で跡を残さず消えるのが特徴ですが、形や大きさはさまざまで、全身に広がることもあります。症状が6週間未満のものを急性蕁麻疹、6週間以上続くものを慢性蕁麻疹と呼びます。まれに唇やまぶたが腫れる血管性浮腫を伴うこともあります。
【原因】
原因は多岐にわたり、食べ物(魚介類、ナッツなど)、薬剤、感染症、寒冷や温熱、発汗、圧迫、ストレスなどが誘因となります。ただし慢性蕁麻疹の多くは明らかな原因が特定できない「特発性」とされ、体内のヒスタミン放出が関与していると考えられています。疲労や睡眠不足も悪化要因になります。
【治療】
治療の基本は抗ヒスタミン薬の内服です。症状を抑えるために継続して服用することが重要で、自己判断で中断すると再発しやすくなります。効果が不十分な場合は薬の増量や種類変更、他の内服薬、生物学的製剤を検討することもあります。原因が明らかな場合はその回避が重要です。呼吸苦や強い腫れを伴う場合は速やかに医療機関を受診してください。
尋常性疣贅
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は、いわゆる「いぼ」と呼ばれる皮膚の良性病変で、手指や足裏、爪の周囲などにできやすいのが特徴です。表面がざらざらと硬く盛り上がり、数が増えたり大きくなったりすることがあります。痛みはないことが多いものの、足底にできると歩行時に痛みを伴うこともあります。子どもから大人まで幅広い年代にみられます。
【原因】
原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の皮膚感染です。小さな傷からウイルスが侵入し、皮膚の細胞を増殖させることでいぼが形成されます。プールや共有タオルなどを介して感染することもありますが、必ずしも不衛生が原因ではありません。皮膚のバリア機能が低下していると感染しやすくなります。
【治療】
治療は液体窒素による凍結療法が一般的で、1~2週間ごとに複数回行うことが多いです。そのほか、サリチル酸外用や貼付療法、難治例では免疫療法 や外科的切除を検討することもあります。自然に治ることもありますが、放置すると増えることがあるため、早めの治療が勧められます。
熱傷(やけど)
熱傷(やけど)は、熱い液体や火、蒸気、電気、薬品などによって皮膚が損傷する状態です。赤みだけの軽いものから、水ぶくれや皮膚が白く硬くなる重症例まで程度はさまざまです。やけどの深さと広さによって治療や経過が異なり、重症の場合は全身管理が必要になることもあります。まずは重症度を適切に判断することが大切です。
【原因】
主な原因は、熱湯・味噌汁・油などの高温液体によるもの、アイロンやストーブなど固体熱によるもの、花火や火炎、蒸気によるものです。ほかに電気熱傷や酸・アルカリによる化学熱傷もあります。乳幼児や高齢者は皮膚が弱く、同じ温度でも深くなりやすい傾向があります。
【治療】
応急処置は、まず流水で15~30分程度しっかり冷やすことが基本です(氷を直接当てるのは避けます)。その後、炎症を抑える外用薬や被覆材で保護します。水ぶくれを無理につぶさないことが重要です。広範囲・深い熱傷、顔や陰部の熱傷、痛みが強い場合は速やかに医療機関を受診してください。適切な処置で感染予防と瘢痕軽減を目指します。
虫さされ
虫さされは、蚊・ダニ・ブヨ・ハチなどの昆虫や節足動物に刺されたり咬まれたりすることで起こる皮膚の炎症です。赤みや腫れ、強いかゆみが生じ、小さな発疹から大きく腫れるものまで症状はさまざまです。多くは数日で改善しますが、体質や虫の種類によっては強く腫れたり、水ぶくれやしこりが長引くこともあります。
【原因】
原因は、虫が注入する唾液や毒成分に対するアレルギー反応や炎症反応です。蚊やダニでは遅れて強いかゆみが出ることがあり、ブヨでは大きく腫れやすい傾向があります。ハチ刺されでは強い痛みや腫脹を伴い、まれにアナフィラキシーという全身性の重いアレルギー反応を起こすことがあります。掻き壊すことで細菌感染を併発することもあります。
【治療】
治療は炎症とかゆみを抑えることが基本です。軽症ではステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬の内服を用います。腫れが強い場合は短期間の内服治療を行うこともあります。患部を清潔に保ち、掻き壊さないことが重要です。呼吸苦や全身のじんましん、強い腫れを伴う場合は緊急受診が必要です。予防としては虫よけや長袖着用が有効です。
円形脱毛症
円形脱毛症は、突然円形や楕円形に髪が抜ける自己免疫性の脱毛症です。頭皮に10円玉ほどの脱毛斑ができることが多く、痛みやかゆみはほとんどありません。1か所のみの場合もあれば、複数出現したり、まれに頭髪全体や眉毛・体毛に広がることもあります。年齢を問わず発症し、精神的負担が大きい疾患です。
【原因】
主な原因は、免疫の異常により自分の毛根を攻撃してしまうことです。アトピー体質や甲状腺疾患など他の自己免疫疾患を伴うこともあります。強いストレスがきっかけになることもありますが、必ずしも原因が特定できるわけではありません。遺伝的要因も関与すると考えられています。
【治療】
治療は脱毛範囲や進行度により異なります。局所にはステロイド外用や局所注射を行い、炎症を抑えます。範囲が広い場合は内服治療や免疫調整療法を検討することもあります。近年はJAK阻害薬など新しい治療選択肢も登場しています。自然に回復すること もありますが、早期に皮膚科で評価を受け、継続的に経過をみることが大切です。
尋常性白斑
尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)は、皮膚の色素が部分的に抜けて白い斑点が現れる病気です。顔や手足、体幹などさまざまな部位に生じ、境界が比較的はっきりした白斑が特徴です。かゆみや痛みはほとんどありませんが、見た目の変化による精神的負担が大きいことがあります。進行の仕方には個人差があり、広がる場合もあれば安定する場合もあります。
【原因】
主な原因は、色素を作る細胞(メラノサイト)が自己免疫反応によって破壊されることと考えられています。遺伝的要因や体質が関与し、甲状腺疾患など他の自己免疫疾患を合併することもあります。外傷や日焼け、強いストレスがきっかけになることもありますが、はっきりした誘因がないことも少なくありません。
【治療】
治療は進行を抑え、色素の回復を促すことが目的です。ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を使用し、炎症を抑えます。紫外線療法(ナローバンドUVB)も有効な治療法の一つです。広範囲の場合は内服治療を検討することもあります。根気よく継続することが大切で、医師と相談しながら長期的に経過をみていきます。
水虫(足白癬・爪白癬)
水虫は、白癬菌というカビ(真菌)が皮膚や爪に感染して起こる病気です。足にできるものを足白癬、爪に感染するものを 爪白癬といいます。足の指の間が白くふやける、皮がむける、かゆみが出るなどの症状が代表的です。爪白癬では爪が白く濁り、厚く変形します。自然に治ることは少なく、放置すると家族内感染や悪化の原因になります。
【原因】
原因は白癬菌への感染です。温かく湿った環境を好むため、長時間の靴着用や足の蒸れがリスクになります。プールや温泉、ジムの床などで菌が付着し、小さな傷から侵入します。足白癬を放置すると爪へ広がることもあります。高齢者や糖尿病のある方は重症化しやすい傾向があります。
【治療】
足白癬は抗真菌外用薬を毎日継続使用することが基本です。症状が改善しても自己判断で中止せず、一定期間続けることが大切です。爪白癬は外用薬だけでなく、内服抗真菌薬を用いることもあります。正確な診断のために顕微鏡検査を行い、適切な治療を選択します。再発予防には足を清潔・乾燥に保つことが重要です。
粉瘤(表皮嚢腫)
粉瘤(ふんりゅう/表皮嚢腫)は、皮膚の下に袋状の構造ができ、その中に角質や皮脂がたまる良性のしこりです。顔・首・背中・耳の後ろなどに多く、触るとコリコリとした可動性のある腫瘤として感じます。中央に黒い点(開口部)を伴うこともあります。通常は痛みはありませんが、炎症を起こすと赤く腫れて強い痛みを伴います。
【原因】
原因は、毛穴の一部が皮膚の奥に入り込み、袋状に閉じ込められることです。その内部で角質が作られ続け、徐々に大きくなります。外傷やニキビがきっかけになることもありますが、多くは自然に発生します。細菌感染を起こすと急激に腫れ、膿がたまることがあります。
【治療】
炎症がない場合は、局所麻酔下で袋ごと摘出する手術が根治治療です。内容物だけを出しても袋が残ると再発します。炎症が強い場合は、まず抗菌薬や切開排膿で炎症を落ち着かせてから手術を行います。急に赤く腫れて痛む場合は早めの受診が重要です。
帯状疱疹
帯状疱疹は、体の左右どちらか一側に沿って赤い発疹や水ぶくれが帯状に出現し、強い痛みを伴う病気です。はじめはピリピリ・チクチクとした神経痛様の痛みが出て、その後に発疹が現れるのが特徴です。顔や体幹に多くみられ、高齢者や免疫力が低下している方に起こりやすい疾患です。治療が遅れると、皮疹が治った後も痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」に移行することがあります。
【原因】
原因は、水ぼうそう(水痘)を起こすウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が体内の神経節に潜伏し、加齢や疲労、ストレス、病気などで免疫力が低下した際に再活性化することです。過去に水ぼうそうにかかったことがある人なら誰でも発症する可能性があります。
【治療】
治療は抗ウイルス薬の早期投与が重要で、発症からできるだけ早く開始するほど重症化や後遺症を防 ぎやすくなります。痛みに対しては鎮痛薬や神経痛治療薬を併用します。重症例や顔面発症例では入院治療が必要なこともあります。予防にはワクチン接種も有効です。
口唇ヘルペス
口唇ヘルペスは、唇やその周囲に小さな水ぶくれが集まってできるウイルス感染症です。発症前にピリピリ・チクチクとした違和感やかゆみを感じ、その後赤みと水疱が出現します。数日でかさぶたになり、通常は1~2週間ほどで治癒しますが、繰り返し再発するのが特徴です。疲労や発熱時に出やすいことから「熱の花」とも呼ばれます。
【原因】
原因は単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)への感染です。初感染後、ウイルスは神経節に潜伏し、疲労、ストレス、紫外線、風邪などで免疫力が低下すると再活性化します。キスやタオルの共用などで感染することもありますが、多くは幼少期に感染しています。
【治療】
治療は抗ウイルス薬の内服や外用が中心で、症状の初期に開始するほど効果的です。再発を繰り返す場合は、早期に自己判断せず受診し、適切な治療を受けることが大切です。患部を触りすぎない、十分な休養をとることも再発予防につながります。
肥厚性瘢痕(ケロイド)
ケロイドは、けがや手術、にきび跡などの傷あとが過剰に盛り上がり、赤く硬くなる状態です。通常の傷あと(肥厚性瘢痕)と異なり、元の傷の範囲を超えて広がるのが特徴です。胸・肩・耳たぶなどに多くみられ、かゆみや痛みを伴うこともあります。見た目の変化や不快症状により、日常生活に支障をきたすことがあります。
【原因】
原因は、傷の治癒過程で線維芽細胞が過剰に増殖し、コラーゲンが過剰に産生されることです。体質的な要因が大きく、家族内でみられることもあります。思春期以降に発症しやすく、皮膚に強い張力がかかる部位で起こりやすい傾向があります。ピアス穴や予防接種跡がきっかけになることもあります。
【治療】
治療は症状や大きさに応じて行います。ステロイドの外用や局所注射、テープ療法で炎症と増殖を抑えます。圧迫療法やシリコンジェルシートも有効です。難治例では手術と放射線療法を組み合わせることもあります。再発しやすいため、専門医のもとで継続的に治療することが重要です。
酒さ(赤ら顔)
赤ら顔は、頬や鼻を中心に顔の赤みが持続したり、ほてりやヒリヒリ感を伴ったりする状態です。単なる体質と思われがちですが、毛細血管の拡張や慢性的な炎症が関与することが多く、酒さ(しゅさ)と呼ばれる皮膚疾患が背景にある場合もあります。化粧で隠しても改善せず、心理的な負担につながることも少なくありません。
【原因】
原因はさまざまで、毛細血管の拡張、皮膚バリア機能の低下、慢性的な炎症などが関与します。温度差、紫外線、アルコール、香辛料、ストレスなどが悪化因子になります。過度なスキンケアや摩擦、強い外用薬の長期使用も赤みを助長することがあります。酒さ体質や敏感肌の方に多くみられます。
【治療】
治療は原因や重症度に応じて行います。まずは刺激を避け、保湿中心のスキンケアで皮膚バリアを整えます。炎症がある場合は外用薬や内服薬を用います。毛細血管拡張が目立つ場合は医療用レーザー治療が有効なこともあります。自己判断せず、皮膚科で適切な診断と治療を受けることが改善への近道です。
多汗症
多汗症は、日常生活に支障をきたすほど汗が過剰に出る状態です。手のひら、足の裏、わき、顔など特定の部位に強く出る「原発性局所多汗症」と、全身に出る「続発性多汗症」があります。緊張時だけでなく安静時にも汗が止まらず、対人関係や仕事に影響することも少なくありません。
【原因】
原発性局所多汗症は、汗を出すエクリン汗腺が過剰に反応する体質的なものと考えられています。自律神経の過敏性が関与し、思春期頃から始まることが多いです。一方、続発性多汗症は甲状腺機能亢進症、糖尿病、更年期障害、薬剤などが原因となることがあります。
【治療】
治療は症状の程度により選択します。外用薬(塩化アルミニウム製剤や抗コリン外用薬)が第一選択です。効果が不十分な場合は内服薬、ボツリヌス毒素注射、イオントフォレーシス療法などを検討します。原因疾患がある場合はその治療が優先されます。悩まず皮膚科で相談することが大切です。
巻き爪
巻き爪は、爪の両端が内側に強く湾曲し、皮膚に食い込む状態です。特に足の親指に多くみられ、歩行時の痛みや炎症、腫れを引き起こします。悪化すると化膿や肉芽形成を伴い、日常生活に支障をきたすこともあります。早めの対処により、痛みの軽減と悪化予防が可能です。
【原因】
主な原因は、深爪や不適切な爪切り、きつい靴の圧迫、長時間の歩行や立ち仕事です。爪の乾燥や加齢による変形、遺伝的要因も関与します。また、外反母趾や足の形状異常が影響することもあります。爪を丸く切りすぎると、さらに巻き込みやすくなります。
【治療】
軽症ではテーピングや爪の切り方の指導、保湿ケアを行います。痛みがある場合はワイヤーやプレートによる矯正治療が有効 です。炎症や感染を伴う場合は抗菌薬や部分的な処置を行います。重症例では外科的治療を検討します。自己処置で悪化させず、皮膚科で適切な治療を受けることが大切です。
水いぼ(ウイルス性軟属腫)
ウイルス性いぼは、皮膚に小さな硬い盛り上がりができる感染性の皮膚疾患です。手足や指、足の裏などに多くみられ、表面がざらざらしているのが特徴です。痛みはないことが多いものの、足底にできると歩行時に痛むことがあります。数が増えたり広がったりすることもあり、子どもに多いで すが大人にもみられます。
【原因】
原因はヒトパピローマウイルス(HPV)への感染です。皮膚の小さな傷からウイルスが侵入し、角質を増殖させることでいぼが形成されます。プールサイドや共用スリッパなどを介して感染することがありますが、免疫力の状態によって発症のしやすさは異なります。掻いたり削ったりすると周囲に広がることがあります。
【治療】
治療は液体窒素による凍結療法が一般的で、1~2週間ごとに繰り返し行います。サリチル酸外用や貼付療法を併用することもあります。自然に治ることもありますが、増えることもあるため早期治療が勧められます。自己処置で悪化させず、皮膚科で適切な治療を受けることが大切です。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に赤みやかゆみ、フケのような皮むけが生じる慢性的 な皮膚炎です。頭皮、眉間、鼻のわき、耳の周囲、胸部などに多くみられます。良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴で、乳児にみられる「乳児脂漏性皮膚炎」と、思春期以降の成人型があります。
【原因】
主な原因は、皮脂分泌の増加と、皮膚に常在するマラセチア菌(真菌)の関与と考えられています。皮脂を栄養として増殖した真菌が炎症を引き起こします。睡眠不足、ストレス、季節の変わり目、過度な洗顔なども悪化因子になります。体質的な要因も関与します。
【治療】
治療は炎症を抑える外用薬(ステロイド外用薬など)や、抗真菌薬外用を使用します。頭皮では抗真菌成分配合のシャンプーが有効です。症状が改善しても再発しやすいため、適切なスキンケアと生活習慣の見直しが大切です。自己判断せず、症状に応じた治療を継続することが重要です。
























